恥ずかしがる彼女(小説)

※この物語は、女性の変身・急成長が含まれます

「本当にこれを着なきゃいけないの!?」

 小柄な黒髪の女子高生であるジェーンはかなりハレンチなセーラー服(もしサブカルに明るい者がみたら、その服は『艦これ』のしまかぜのコスプレ衣装だとわかるだろう)

を手にして年の割に高い声で叫んだ。

 それはアパートの簡素なリビングによく響き、驚いたカラスが窓辺から夕暮れの空に飛び立った。部屋の真ん中では崩れたジェンガが散乱し、その脇には片手しか入らないような穴が一つ空いた黒い箱が置かれている。

「ダメだよジェ~ン? くじ引きは絶対! なんだからさぁー」

 そう言って部屋の端っこに逃げだしたジェーンにニヤニヤ笑いながらにじりよっているのは、彼女の同級生兼親友のジーナである。チャーミングポイントの茶色のポニーテールと、何故か額にデカデカと『無鉄砲です』とマジックで雑に書かれた文字が目を引く。

「……ふふっ、そうだよジェーン。わたしだってこんな恥ずかしい格好をしているんだから貴女も道連れよ」

「エインズリーはいいじゃん! その滅茶苦茶出来の良いめぐみんのコスプレ似合ってるじゃん! リアル魔女っ子だし! リアルロリッ子だし!」

「……オーケー表出て。 このスペシャルな魔石仕込みの杖でしこたま叩いてあげるから」

 そう言って自分のソファーから立ち上がり、壁に立て掛けてある杖を指差してジェーンとさわいでいるエインズリー。

 同じく彼女達の親友である色々と小さな娘は、不思議なことに今はとてつもなく気合いが入った『このすば』の『めぐみん』のコスプレをしていた。

 なおそのキャラ同様彼女も実は本物の魔法使いのなのだが、割愛させていただく。

『そうよジェーン! 大体あなた、まだ私たちにコーラをおごる位しかしていないじゃない! ちょっとジェンガが強いからって不公平だと思わない!?』

 ジェーンの周囲を飛び回りながら、何か小さな

ものが目覚ましのベルのように捲し立てる。

「そもそも参加していないアシュリンがなんでそんなに偉そうなのよ……」

 ジェーンは己の頭上から降りかかる声の主……手のひらサイズの妖精であり、同時に不本意ながら自分と契約関係を結んでいるアシュリンにゲンナリとしていた。

 さて状況を整理しよう。といってもさほど難しいことではない。いつものかしまし三人娘とオマケの面々が、エインズリーが借りているアパートに集まり休日を楽しんでいたのだが、エインズリーがジェンガと抽選会に用いるようなランダムボックスを持ってきてこう宣言したのだ。

「……恨みっこなしのガチンコジェンガマッチしない? 罰ゲームは各自の裁量で容赦なく」

 かくして、各々が好き勝手に罰ゲームを書いた紙を入れまくった黒い箱を脇に置いて、全員まるで期末試験をもしのぐような真剣さで闇のゲームに赴いた。

 その戦いは苛烈を極め、ジーナは『額に悪口を書かれる』に『腕立て伏せ50回』で腕を痙攣させながら満身創痍に。

 エインズリーも『ハロウィン用の真剣コスプレ披露』で用意はしていたものの着る気は更々なかっためぐみんの格好をする嵌めになり、その上『恥ずかしい秘密を暴露』で女の子とキスしたことがあると告白し精神に多大なるダメージを受け口から魂が抜けかけていた。

「ふふふ…! ジェーンはまだコーラを全員に奢るとか、アカペラ一曲披露とか生ぬるいにも程があったからねぇ!」

 そう目をギラギラ輝かせウキウキするジーナ。彼女の目にはジェーンの手のひらにある『全力でしまかぜのコスプレをする』と書かれた紙に釘付けだ。

「わかった! わかったから! 自分で着替えるから! だからにじり寄るのやめて!? …キャーーー!?」

 十分後、

「…ううっ…なんなのこの格好……恥ずかしすぎるよ……」

 あまりにも露出が激しいセーラー服を着たジェーンが、茶色い目を潤ませ恥ずかしそうに内股になって立たされていた。セーラー服はノースリーブの為はっきりと肩が露出し、青が映えるミニスカートはお尻のすぐ下の太ももくらいしか隠せていない。

 二の腕まである白い長手袋はセーラー服の裾を健気に引っ張っており、丈が足りずへそがチラチラと見えるのを防いでいた。

 扇情的な黒の紐パンは下半身を隠すのにはこころもとなく、そのうえ腰の脇からはその紐が白い肌とのコントラストで存在感を主張している。本来胸を隠すはずのブラジャーは、元のキャラに合わせた結果、装備すら許されないという扱いだ。

 仕上げに元のキャラに合わせて少しきつめの赤と白のストライプ模様のストッキングと、黒いうさみみのカチューシャを同じく黒色の短髪にセットしたその姿は……!

「……普通にしまかぜの格好をしたジェーンね、これ」

 ……背丈はピッタリだが、髪や目の関係でただの島風の格好をしたジェーンに違いなかった。

「あーうん、全力のコスプレって到底言えないわよね……。うーん、金髪のウィッグってあったかしら?」

 エインズリーはソファーに座ったままやや残念そうなコメントを残し、ジーナは少しでもそれらしくしようとしまかぜと同じ色のウィッグを探し始める。

「これでいいじゃない! 罰ゲーム終了よ終了!」

「「ええ~?」」

 無駄にエッチな格好をさせられ、顔を真っ赤にして叫ぶジェーン。それに物足りないと反発する二人。そこにアシュリンがジェーンの耳元で愉快そうに囁く。

『いやいやジェーン? エインズリー達の言うことは最もだわ。ちゃんと全力を出さなきゃ!』

「ちょっ!? アシュリン!?」

 そう悪戯そうな笑みを携えて、アシュリンはジェーンの中に飛び込んだ!

「ん……くすぐったい…」

 ジェーンの身体がビクッと震える。

 彼女の黒髪がサラリと揺れたかと思うとぐんぐんと長さが増していく。元々首にかかる程度しかなかったそれは、あっという間に腰に届くまでに伸びてゆく。その変化と並行して色も抜け落ちてゆき、黒から茶色へ、茶色から見事な黄金色へと変化した。

 ジェーンの優しげな茶色の目は、まるで別の存在が混じるかの如く、他人へ鋭い印象を与える青色に変わっていった。

 …いや、目だけではない。顔全体のパーツが幼いながらもシャープな印象になるように顔の形が整えられる…。そう、端的にいってジェーンというよりもアシュリンのような顔立ちに変化すると、そこには…

「ゲームの金髪碧眼ハツラツ美少女なしまかぜが現実世界に飛び出したみたい……これは完璧なコスプレね……!」

 まさしく完璧なしまかぜのコスプレを披露するジェーンが現れる。その出来にジーナは満足そうにうなずく。

「……うん、可愛い。ハロウィンの仮装大会でも優勝できそう!」

 エインズリーももろ手をあげて称賛する。

「ふふん、私にかかればこんなもんよ! バッチリだわ!」

 部屋の角に置いてある全身がすっぽりうつる姿見の前で、全身を確認するジェーン…いや、アシュリン。

「あれ? 今表に出てるのはアシュリンなんだ? ジェーンは?」

 首をかしげ疑問を口にするジーナ。

「ええ、ジェーンったら恥ずかしがって奥に引っ込んじゃったのよ」

 姿見の真正面から二人のいる後ろに振り向き、そのままやれやれと首をふりながら親指で胸を指すアシュリン。

「まあ元々あの子の罰ゲームなんだし、後で無理矢理代わらせるわ。……でも今は、このスーパーコスプレ妖精しまかぜアシュリンちゃんを讃えなさい!」

 ジェーンに対し『しょうがない子なんだから~』とため息をつきながら、それはそれとして二人の称賛の声に滅茶苦茶に調子にのっているアシュリン。いつの間にかジェーンのスマホから『しまかぜ』の情報を楽しそうに検索していた。

 

「え~っと、この子はこういう動きをするのね? んっんー…おっそーい!」

 気を良くしたのか、先ほど見つけた『しまかぜ』の代名詞でもある、両腕を床に対し平行に伸ばしたポーズで室内を風のように駆け何周もするアシュリン。

「いいね! いいね! いいわよアシュリン!」

 くじ引き箱の脇で囃し立てまくるジーナ、まるでファンサービスかのごとく彼女のいる真横を向いて笑顔で手を振るアシュリン。

 今、この時、彼女は最高に調子に乗っていた。

 そしてそのツケは案外早くやってきた。

「!アシュリン! 前!」

「へ? !……っあっだい!!?」

 エインズリーの咄嗟の静止の声も間に合わず壁に激突し思わずうずくまる。さらにその壁に立て掛けてあった彼女の杖も振動で倒れ、その先端に嵌め込まれた硬い魔石の部分が、着地点にあったアシュリンの頭に直撃する。

「……っーー!!!」

 声にならない悲鳴がエインズリーの鼓膜に響き、同時にまるで一瞬空間が歪んだかのような錯覚が彼女を襲った。

「……? 今のは…?」

 一方ジーナは何故か座ったまま呆けてるエインズリーを無視し、アシュリンの隣まで慌てて駆け寄る。

「! 大丈夫ジェー……じゃなかったアシュリン!?」

 壁に派手にぶつかって尻餅をついた上に、エインズリーが持ってきたコスプレ用の杖に強く頭をぶつけたアシュリンに対し、ジーナは心配そうに声をかける。

「いたたた……。 ジーナはこれが大丈夫そうに見え……!?」

 ほぼ目の前にあった姿見を支えになんとか立ち上がり、頭をさすりながら語気を強め姿見に映るジーナに言い返すアシュリン。しかしそれを言い終わる前に、目を大きく見開き身体を震わせながら、倒れこむかのように眼前の姿見に真正面から寄りかかる。

「ちょっとアシュリン! 本当に大丈夫なの?」

「…はぁっ…身体が…はぁっ…熱い…!」

 息を荒げ汗をかくアシュリン。突如熱気を帯びた身体は冷たさを求め、まるで張り付くかの如く姿見にくっつく。結果、震えるもも、弱々しく壁に力をこめる両腕、そして姿見のみが今の彼女を支えていた

 ジーナが心配そうに彼女に声をかけ続ける一方、エインズリーはこの現象に見覚えがあった。

「!? あ、アシュリン! もしかして貴女、変身が始まっているんじゃ…?!」

 過去幾度か見た、その少々刺激が強い光景をエインズリーは目蓋の下で思い出す。

「! ってことは!?」

 ハンカチでアシュリンの滝のように流れる汗を拭き取ろうとしていたジーナも、エインズリーの言葉をきいてハッとした顔つきになる。

「そ、そんな! っ……だってそれをコントロールしているのが私なのよ? ……ぐぅっ!」

 ありえない! とばかりに反論しようとするアシュリンだったが、何よりも己の体の変化とそれに付随する衝撃がそれを阻む。

「!あぅっ!…はぁ…はぁ…!」

 足がゆっくりと伸びはじめ、ミニスカートの下では黒いヒモパンが徐々に下半身に食い込みはじめた。お尻の肉も少しずつ付きはじめ、薄い布の下で窮屈そうに増した脂肪を揺らしている。

 セーラー服はゆとりをなくしながら上方向に引っ張られ裾から腰のラインが見え始めた。両手は白手袋に徐々に圧迫され、スペースを求め苦しげに少しずつ関節を曲げていく。身体にあわせて伸びる両腕は今の姿勢をなんとかキープするために、伸びた分にあわせてやはり折り曲がっていった。

「…あぁ……ちょっと…… 何よこれ?…止まらない…!!」

 顔を赤くし天井を見る形で抗議するアシュリン。体をよじりつつなんとか魔力を操作して現状を打破しようとする。……が、結果は身体のあちこちから衣装による締め付けを強く感じるだけだった。

「! もしかしてあの杖の魔石のせいなんじゃ……?」

 果たしてエインズリーの予想通りであった。普段の彼女なら自身の魔力操作でどうにでもできるが、今回は魔石から直接強い衝撃を受けた為なのか、彼女の中で強い魔力乱れが起こっていた。その為妖精という魔法生物であるアシュリンにはなす術がないのである。

「……うぐぐっ……はあっ……はあっ……」

 そうこうしている間にも、身体はどんどん大きくなり続ける。ストッキングはパンパンに肉を詰め込まれいまにもはち切れそうだ。胸も膨らみ始め、シャツと姿見の間で質量を増し、アシュリンの身体は胸に押し出され徐々に姿見から離れ始める。

「あ゛あっ…あっ…うぐあぁっ!」

 髪は変化にあわせてさりげなく伸びてゆき、腰までの長さを依然として保っている。顔の筋肉も制御できていないのか、涙目になり口からは喘ぎ声が漏れヨダレがほんの少したれはじめる。…それはまるで快楽を貪る人間のようだった。

「くぅっ! はあっ!……み、見ないで……っはあっ! あああんっ!! 」

 姿見に寄りかかり荒く息を吐きながら、まるで人間のように羞恥を感じ弱々しく懇願するアシュリン。

「……」

 ジーナは自分も何度か同じような経験をしたことがある立場として、せめてもの情けとして喘ぎながら変身している彼女から背を向ける。

「……おぉ……」

 一方でエインズリーは、その淫靡な光景を見るべきではないという常識と、魔法使いとして目の前の珍しい現象を観察したいという本能に板挟みされる。結果、両目を手で隠しつつその隙間からこっそりアシュリンを見つめ続けていた。

 ここで一つ大きな動きが起こる。

「!? っふゎぁ~!?❤️」

 ここで思い出して頂きたいのだが、現在の彼女の上半身は卑猥なサイズの合っていないセーラー服一枚であり、ブラジャーすら装着していない。そして姿見に押さえつけられる形のまま、胸が膨張し続けたのなら必然的に…

「ち、ちくびがピクッて……力がぬけうぅっ…」

 服の隙間からとうとう顔を除かせた胸の突起は、ヒンヤリとした姿見に触れられる。それはアシュリンに未知の感覚を与えた。

 完全に脱力してしまった彼女は、脚をM字に開き座り込む。自分の姿がスカートの中を含め全身くまなく観察できる姿勢だった。

「あぁ…っ…いやっ…このかっこぅ……ぐぅっ…」

 …変身後という、今よりもはるかに重い胸を持つ身体の制御権をよく握っていた彼女だったが、何故か今は無性にまださほどでももない胸が気にかかる。手や服で乳首を刺激しないように、右腕でそっとその二つの塊を支え始めた。

 また変身後に、裸に近い格好で堂々と歩き回ろうとしたという過去を持つ彼女だったが、今は鏡にギリギリ紐パンで隠れている股が映っているという状況が気にかかり、左手で長さが全く足りていないスカートをなんとか下にずらして隠していた。

『アシュリン……貴女もしかして……?』

 その様子を指の下からこっそり見ていたエインズリーはある仮説を思い付く……が確証は持てないため口にはしなかった。

「…ん゛、やぁん、うくっ、ぐぅっ、ぅぐあっ!」

 アシュリンが喘いでいる間も胸はボリュームが増していき、ヘソが少しずつ縦に長くなっていく。身長や肩幅が増したことのよりセーラー服の余裕は皆無だった。ギチギチとボタンの辺りからいやな音が彼女の耳に届く。

 スラッと伸びている腕や手は、変身前の小さな手袋にとうとう耐えきれなくなり、五つの先端から穴があいて白魚のような指を覗かせていた。

 同じく太ももは形よく蓄え始めた肉が赤と白のストライプ模様のストッキング内で限界まで膨れてまるでボンレスハムのようであった。

「くっ……ああぁっ……!何、何なの! この意味わかんないくらい気持ちよくて……でも自分が自分でなかなりそうな感覚は……!♥️」

 さて、話は変わるがアシュリンは『妖精』という魔法生物である。どれほど姿形が人間に似ていようとも、少なくとも同族を増やすのに人間のような性交は彼女達には不要である。

 そしてそれが種族単位での特徴であった為に、アシュリンは性に関する知識や経験、そして性欲について無知であり、何より欠片も実感というものが湧かなかった。 

 しかし今の彼女はそれが無用な妖精ではなく、あくまで憑依という形ではあるが、当たり前のように性欲が存在し、時にはそれに翻弄されてしまう人間の身体である。

「……わたし……おかしい……んんっ!♥️」

 そんな彼女は今、身体の変化に伴い胸の先端はセーラー服に締め付けられることで何度も擦られ、同時に股もキツくなった紐パンによって絶えず刺激を受けていた。

 それらはアシュリンが味わったことのない(正確には毎回知らず知らずの内にジェーンに押し付けていた)ピンク色の衝動を彼女に与えていた。

「はぁ……はぁ……♥️身体が…………とっても……はぁ……切ないの♥️」

 要するに、アシュリンは今までに一度も経験をしたことがないくらいに『感じて』いるのだ。それこそ、先ほどまでジーナを責めていた時とは比べ物にならない程に。

 アシュリンは未知の快楽の虜になりかけながらも何とか耐えているようで、時折ビクッと全身が崩れおちそうになっていた。身はますます震え変化し、それが更なる快楽を彼女に与えて続ける。

「……はあっ♥️あっあっはあっ♥️」

 ……それは無意識だろうか? 

 スカートを押さえていた左手は、いつの間にか下にズレて自分の股をまさぐっていた。

 同じくへそを押さえつけ覆っていた右手も気がつけば上に移動し、セーラー服から下乳が露出してしまうほどに膨らんだ胸を鷲掴みにしていた。

「はあっ♥はあっ♥……んんっ!……はあっ……はあっ……」

 アシュリンが喘ぎ感じながらも変身は進む。身体つきはどんどん艶やかに変わっていく。

 まずは胸だ。セーラー服の上着を押し上げるように胸はどんどん膨らんでゆく。その先端は尖りを増していき、ついにはセーラー服を突き破ってしまった。ボタンが弾けとんだことにより、いやらしく大きく勃起した乳首が二つ露出した。

「ん♥️…んん!♥️……ああん!♥️」

 そしてその二つの突起を、手袋から貫通した指先が小気味良く弄くる。その度にアシュリンの頭は白くスパークし、口からはとめどなくよだれが溢れでる。また甘い刺激に連動するかのように胸の体積はどんどん増えセーラー服のダメージはより深刻になっていった。

「……妖精が性に狂うとこんなにも退廃的な雰囲気になるのね……」

 エインズリーがそっと呟くがアシュリンの耳には彼女の荒い息づかいしか届かない。その顔は恥ずかしさと火照りで真っ赤になり、いつの間にか涙に濡れているそれは、完全に大人の女性へと変貌していた。

「あぁっ!…ぃ見なっ……っで……はぁ……あっ!♥️」

 アシュリンの掠れるような懇願とは裏腹にエインズリーの目は彼女のお腹周りに移る。

 身体の厚みが増していきへその形は細長くなり、脇腹には極限まで引っ張られた黒いヒモが見えた。変化前に比べはるかに肉付きはよくなり、くびれもよりハッキリとしていることが観察できる。

「…知らない♥️!……こんなの知らない♥️!!……おかしくなっちゃう!!♥️」

 完全に長さが足りていない哀れなスカートは、アシュリンの秘部を包み隠さず露にしていた。つい先程まで汚れを知らなかった彼女の股は、Vの字に食い込む紐パンと左手に執拗に刺激され、蜜でそれらをドロトロに汚しきっていた。

「……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ♥️!!」

 そして最後に腰回りだ。腰骨が浮き上がり、お尻は大きく突き出てくる。スカートは限界を迎えてしまい、ビリっと音を立てて裂けてしまった。 同様にストッキングも穴だらけになり、しかもそこからもも肉がこぼれそうになっている。

「はぁはぁ……あはあぁん!!♥️♥」

 アシュリンはついに我慢の限界を迎えたのか、その場で前に倒れこむ。その爆乳といやらしく勃起した乳首、まるで絶頂したかのような表情の顔を姿見に押し付ける。

 変身は完全に完了した。 

 ふらふらと立ち上がったアシュリンの身体は、グラマラスな人間の女性の姿へと変貌していた。

 胸はセーラー服を押し上げてはち切らせてしまうくらいに大きく、腰回りは引き締まり、太ももはムチムチと肉付きがよくなっている。顔は大人びた表情を浮かべているが、どこかあどけない印象を残したままである。そして何より、胸や腰回りと同様に大きく成長したヒップは、もはやどこも隠せておらず丸見えだった。

「……二次創作のドスケベ島風みたいになっちゃったね……。完璧に大人向けのコスプレだもの……」

 結局最後まで両目を自分の手の隙間からこっそり見ていたエインズリーはそうコメントし、

「……うわ、エッチ! ……仮装大会は仮装大会でも、夜の仮装大会で優勝しそう……!」

 それを聞いて振り返って見た衝撃的な光景から、顔を赤くしつつもさりげなくとんでもないことを口走るジーナ。

『私の気持ち、理解してくれた?』

 こっそりと、胸の奥でニヤケ顔が浮かんできそうな口調でアシュリンに問いかけるジェーン。

 そんな三人の反応を熟れたトマトのように真っ赤な顔で、発情した状態から戻りきっていないともいえる、恥ずかしながら妖精は言い捨てた。

「二度と同じ経験はしないから!?」


原本:https://www.deviantart.com/kayyack/art/Fairy-out-girl-Japanese-935806980

どうもカヤックです。

間が空いてしまいスミマセン。

こうして二作目を無事作り出せてほっとしています。

私の尊敬する創作者にて友であるfinleytennfjordさんの不思議で少しインモラルな世界を楽しんで頂ければ幸いです。

この物語はあのイラストをモチーフにしています

これはニューセイラムという、ある世界の一部です.